せっかち関西人ののんびりスコットランド移住生活。

どういう訳かスコットランド人と結婚することになり、30数年の日本生活を捨てて、2015年秋からスコットランドのエディンバラに移住した関西人のどうってことない日常と育児日記(予定)。

ところかわれば

双子を妊娠中しております。

予定日がお盆の時期で日本のくそ暑い夏に耐えれる気が全くしないので、夏はいたって快適なスコットランドで出産することに。

 

日本で妊娠、出産の経験がないので、あまり詳しい比較はできないものの、最初驚いたのは、体重増加の制限がないこと。

友人や母がいうには、日本だと7キロから10キロが望ましく、それ以上増えると結構厳しく食事制限される、らしい。

 

が、こちらで最初の検診でもらう”妊婦さんのマニュアル”みたいなハンドブックにもNHSのサイトにも、どこにも体重増加の制限が書いてない。一応、赤ちゃんの体重、羊水、胎盤の大まかな重量は書いてるものの、特に妊婦の体重は書いてない。書いてるのは、”健康的によく食べろ”だけ。

 

検診でも、最初に体重測定して以降、一度も測らず、口頭で”体重は増えてる?減ってない?”と聞かれる程度。

最初の頃、一度、検診で体重増加のリミットを聞いたところ、かえってきた答えは、

 

”リミット!?これからどんどん赤ちゃん育つんやし、二人もいるんやじゃら、そんなん気にせんでええ!もとが小さいんやし、しっかり食べな!”

 

と、びっくりされた。

 

旦那も周りも、体重制限?と怪訝な顔をするばかり。それより食べろ、というてくる。

 

ちなみに小さいって、まあ確かにこっちの人からしたら小さいけど、日本だと生涯標準体重範囲。

 

結果、ここ暫く体重測定しておらず、果たして自分が今、何キロ増えたんか不明…一ヶ月前に最後に体重計に乗ったら、12キロ増。

この週末、体重計にのったら、電池切れてた。。。

 

 

 

 

 

 

 

郷に従えない。

天気の変化が激しいせいか、こちらは洗濯物を部屋干し派が大半。晴れてても5分後には雨降ったりするし、冬なんか日照時間がめちゃめちゃ短い(4時間くらい)ので仕方ないのかも。

でも私は、いくら湿度が低いとはいえ、部屋のいたる所に洗濯物があるのが嫌。あと天日干しした洗濯物の匂いが好きやし、タダで手に入る紫外線の殺菌効果を利用しない手はないというケチな精神から、少数派の外干し派。

天気の変化が激しいということは、逆に、今はアメでもすぐ止む可能性が高いということ。なので多少の雨でも気にしない。そして何より雨でも日本よりカラッとしてるので、止みさえすれば案外すぐ乾く。

前の家は3階で住人共有の小さな裏庭だけで、いちいち洗濯物を下まで運んで干して、乾いたら取りにって、、、と面倒だった。でも今のアパートは小さいながら専用の裏庭があってリビングから出ていけるので、めっちゃ楽。外干し派には嬉しい限り。そうなると、掛け布団やら枕も干し始める。ちなみにこちらで布団や枕を干してるのは見たことがない。こっちはダニとかいないんか?寝てる時に汗かかないんか?天日干ししたふわふわの布団の気持ちよさをしらないなんてもったいない。近所からみたら変わってると思われてるんやろうなーと思うものの、気にせず、今日も我が家の庭には布団と枕が風にはためいております。

高い≠高い

最近悲惨な事件がる続いている英国。被害者の方々の冥福を切に願います。

その中で、高層マンションの火災は、被害者の数、防ぎ得た人災という疑いも高いこともあって、連日こちらではニュースになっています。

火災の直後からいわれているのが、リノベーション時に火災対策の不備を不安視する労働者階級の声は無視された、ということ。労働者階級が高層マンション?と不思議に思う方もいるかもしれません。

実はこちらでは高層マンションは、低所得者向け。60年代70年代に各地で建築されたそうでEdinburghにも何箇所か建っています。どれも低所得者むけで、昔は特にドラッグやらその他犯罪の巣窟みたいになってたらしく、良いイメージを持っている人が少ないのが事実。

 

日本だと、高層マンションはお金持ち向けのイメージが強いし、大体、高級住宅街って高い所に位置してることが多いですよね。高い=高所得な気がするけど、こちらは築何百年のビクトリア調だとかバロック様式だとかの戸建がお金持ちむけで、新築の家よりも値段は高い。こちらだと低い+古い=高所得で日本とは逆です。

今回の火災のニュースも日本だと、捉え方って違うかもしれないんですが、こういった背景があるのです。

 

 

 

国民的ヒーロー

ヒーローは何かと聞かれて、何と答えるでしょう?

 

どうして英国紳士たちは、こんなに007が好きなんでしょう。

スーパーマンでもバットマンでもウリバリンでもスパイダーマンでもなく、彼らのヒーローは特別なボディスーツで守られてるわけでもなく、空を飛べるわけでも、特別な能力があるわけでもない、女好きの国家公務員。

 

そして彼は実はスコットランド人。

故にスコットランド人にとっては、さらに英雄度があがる。正直、旦那と付き合うまで007って言われても、”えーっと、、、スパイやっけ?ショーン コネリー??”って感じで、どこの国とかも知らなかった。

が、旦那がスコットランド人である以上、知らないとは避けては通れない。

去年の夏には、旅行の途中で何故か特になんにもない田舎の山間部まで。なぜって、そこはSkyfallでジェームス・ボンドの生家があったという設定の場所。が、勿論映画に出て来る門も家もない、ただただ荒涼とした天気の悪い田舎。

そんな所までドライブされられるほど旦那は007を愛してやまない。

そんな今夜は、テレビで放映されているCasino Royale鑑賞。何度目や。。。まぁDaniel Craigが格好いいからいいけど。

 

 

 

 

あって当然なものが無い。

日本では当然あるものが、スコットランドにない。その中の幾つかを今回はご紹介。

 

1. コンビニ

日本だと溢れるほどあるコンビニ。都市だとほんまに数十歩歩けば別のコンビニがあるほど。そして当然24時間年中無休。

一応、こちらにもコンビニと言われる店はある。が、普通に閉まる。5時頃には閉まるし、週末は閉まるところが殆ど。そして日本のような明るい店内ではなく、まるで昔の駄菓子屋みたいな、薄暗さと雑然さを併せ持つ店が少なくない。そして何故か大体、ミドルアジア系の人が家族経営してる。

会社帰りや飲み会帰りの夜遅くに無駄買いしたり無駄食いする事はない、というか不可能やから健康的っていえば健康的。やんちゃな中学生がたむろすることもない。

でも、時々各社のスイーツが恋しくなる。

 

2. トイレットペーパーホルダー

これは全ての場所ではないんやけど。

日本だと、デパート、レストラン、公衆トイレ、どんなトイレだろうがトイレットペーパーホルダーがなくて、トイレットペーパーがタンクの上にちょこんと置かれてるだけ、なんてことは、ホルダーがぶっ壊れてない限りない。が、こちらでは珍しくない。なんだったら床に直おき(汗)。

しかもそれが家庭のトイレでも。因みに我が家にも無い。前の家もなくて、しょうがないのでIKEAで安いホルダー買って、自分で取り付けた。今のアパートは壁の素材上、壁に穴あけるしかなく、二の足踏んでる。今は、便器の前の壁にあるヒーターに引っ掛けてる状態。。。そして今の会社のトイレもある所と無い所がある。。。

 

3.  傘立て

え、英国って雨が多いのに!?って思われるかもしれない。確かに雨は多い。ただ、こっちでは雨が降っても傘をささない人が大半。というか傘を持ってなかったり、持ってても折り畳みの小さい傘だったりする。日本だとパラついただけでもすぐに傘をさすけど、ちょっとやそっとの雨は気にしない。その代わり、多くの人が耐水性のアウトドアジャケットを着ている。雨もフードがあればそれで十分。

その結果、傘立ての需要が低いのでおいてない。傘はビショビショでも店内に持って入る。以前、日本食レストランで働いてた時も、傘立てはなく、雨の日は床がビショビショで何度も滑りそうになった。加えて日本みたいに、誰も持っていかない、という前提がないからでもある気がする。

 

まだまだ色々、ある物無い物はあるものの、今回はこのへんで。

花見

最近、日本に関する番組が多い気がする。主に、文化や美術関連の話が多い中、必ずと言っていいほど紹介される日本文化、それは、

花見。

もういい加減季節外れな気は否めないが、こちらの人にすれば、上野公園や京都の円山公園のように群生する桜は珍しいらしい。

そしてさらに珍しいのは、その花を愛でながら、一斉に大量の人間が宴会(いい感じでいえばパーティ、ピクニック)をしてるのが物珍しいそうな。そして桜の開花予想も面白いらしい。そういえば、こっちで似たような予報はみたことないな。

確かに、こちらでも天気の良い日に公園やビーチでピクニックしてる人は珍しくないものの、花を見るというより、短い陽気を楽しむため。しかも、公共の屋外で飲酒できる所はごく限られていて、お弁当という洒落た文化もないので、せいぜいサンドイッチを頬張るか簡易のBBQをする程度。

ちなみに、桜は日本のものと思われがちだが、こちらにも沢山ある。染井吉野ではなくて、色の濃い八重桜が主流で花の時期も数週間は続くので、花を愛でられる期間は長いし、花見でだだ混みすることはない(というか単に人口が少ないせいかも?)ので、これはこれでいい気がする。

 

英国医療のメリットとデメリット

英国、スコットランドにきて驚いた事は色々ある中で、大きく日本と違うなーというものの一つは医療。

揺り籠から墓場までっていうスローガンがあるほどだから、そんな不安はなかったものの、最初驚いたのは、そんな気軽に病院行けないし、忍耐が必要。

 

“あー調子悪いから、午後休んで近くの病院でもいこか。”

”初診なんですが、今日診てもらえますか?”

なんて事は、よっぽどの重病でないとない。

こちらでは、まずはGPというかかりつけ医とその診療所に登録が必須。体調悪いからと、診療所に行っても登録してないと

“ほな、この登録用紙の記入して。登録は三日間くらいかかるから、その後で予約とってなー。”

って当然のごとく(というかこっちだと当然)言われる。

しかも登録しても、今日明日で予約がとれることはまずない。たいてい、1週間以上後。いや、その頃には、体調回復してるか、相当悪化してるから。。。

 

我が家は最近引っ越し、新住所は前の診療所の管轄外になってしまったので、新たに登録が必要。妊娠中ということもあって、引っ越ししてすぐに診療所に登録しに行くと、

”この診療所、いっぱいいっぱいやから、すぐに登録できるわけちゃうんよー。まずはPS(Patience service、だったはず?)に電話して”と。

言われた通り、PSに電話すると

”じゃあ所定の用紙送るから、それに記入して返送して。そしたら、こっちでどこの診療所に登録できるか指定するから”と。

それから1週間というこちらでは奇跡的な早さで(!?)幸い、家から数分の診療所で登録していいよ、という証明書を受取った。正直一ヶ月くらいかかるかと思っていたので、スムーズさにびっくり。それをもって診療所の受付に行き、登録用紙を受取り、やっと登録完了。GPの数が住民数に対して足りてないと、こういうややこしい事になるらしい。

 

もう一つ大きく違う点。

それは救急や大病じゃない限り、あらゆる診療はGPがする。日本みたいに、内科、外科、耳鼻科という区別がない。何か気になれば、とにかくGPに診てもらう。GPの診療の域を超えるような病だと、総合病院の医師を紹介してもらう(らしい)。紹介がないとまず大きな病院ではみてもらえない。

全部の科をカバーするのでGPは忙しく、大体1回の診療は10分程度。長々と症状を話す暇はないので、ネイティブでもない私なんかは診察前に症状をどう説明するか考えていかないといけない。でもその分、待ち時間は短い気がする。

 

あともう一つ違うこと。

これはメリット。それは診察費がタダ。処方薬もタダ。これは、かなり嬉しい。最初は診察受けて、そのまま受付を素通りして出ていくこと、薬局で処方薬を受け取ってお金を払わず出ていくことに違和感はあったものの、それが当たり前。その分、税金も払ってるけど、日本みたいに診察代と薬代で一回あたり数千円払うことを考えると、これは有り難い制度(とはいえ、移民の私はVISA取得時に相当額を医療費として強制的に払わされてるんやけど)。

 

予算不足、人手不足と色々問題もあるものの、総合的にはほぼ満足できる医療制度。