せっかち関西人ののんびりスコットランド移住生活。

どういう訳かスコットランド人と結婚することになり、30数年の日本生活を捨てて、2015年秋からスコットランドのエディンバラに移住した関西人のどうってことない日常と育児日記(予定)。

冬の定番

先々週くらいから、スコットランドも本格的に寒くなって、温度も朝晩には比較的スコットランドでも温暖なエディンバラでも道路が霜で白くなっていることが普通になってきた。

 

こんな気温になるとPorridgeの季節だな、と思う。Porridge(ポリッジ)はオーツ麦。こちらでは、シリアルやミューズリーと並ぶ朝食の定番。

こんな感じ。


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や、こんな感じ。


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こちらの人はこれに、牛乳や水をいれて温めて食べる。本来は鍋でコトコト煮込むらしいが、忙しい現代人は電子レンジでチンすれば、数分で出来上がる。

加熱後はこんな感じ。


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…まぁ、見た目はあまり食欲をそそられるものではない。

このままでも食べれるけど、これにさらにフルーツや蜂蜜を入れて食べるのがいい。


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色味が加わっただけで、見た目もマシになる。

 

私は、こちらに移り住んではじめてPorridgeなるものを知った。最初、旦那が食べているのを横からちょっと味見したのだが、その見た目、はっきりしない味、ドロっというかねっとりとした食感があいまって、何でこんなのを食べるのかなーっと思っていた。

 

が、このPorridge、シリアルよりも価格的に安く、砂糖無添加のものを多いし、栄養価も高く、腹持ちもいい。

そんな体にも財布にも優しいということもあって、食べるようになった。すると、慣れとは恐ろしいもんで、そんな不味くなくなってきた。そして食感も牛乳の量と加熱具合で好みの柔らかさに調節できる。果物をいれれば、見た目も何とかなる。

そして何より、身体が温まる。食べてるうちから、身体がポカポカしてくる。冬の寒い朝にはとても有り難い。

 

そして、ふと思った。ジブリ魔女の宅急便に出てくる、ミルク粥ってご飯じゃなくて、ポリッジなんじゃないか、と。お米を頻繁に食べる文化じゃない国で、風邪だからってお米を食べるかな?それよりはもっと身近な食品を使う気がする。オーツ麦は普通に売ってる。ポリッジっていっても日本人にはピンとこないから、粥ってしたんじゃないんかな、と。色々な意見はあるとはいえ、個人的にはポリッジだと今では思っている。

 

日本でもダイエット食品として入手可能のようだけど、ぜひこれは広まってほしい。

 

国民食ならぬ国民飲料

スコットランドといえば、ウィスキー。

毎夜スコッチウィスキーを楽しむのか、と思いきや、なかなかのお値段でそんな気軽に楽しめない。

そんな中、ウィスキーを凌ぐ本当の国民的な飲み物がある。それが、こちら。


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その名は、IRN BRU(アイロンブル)。

この毒々しく輝くオレンジ色の飲料。お酒ではなく炭酸飲料で、この飲料を売ってない店はスコットランドではないほど。スーパーの飲料売り場には、この2リットルボトルの6本パックが山積みで売っていて、当然のように複数台買う人が多数。

 

なんとこの飲料、コカコーラよりもペプシよりも売上が多いらしく、炭酸飲料でそんな国はスコットランドくらいだとか。

 

私はというと、元々炭酸飲料が好きでもないし、この人工的な色がこわくて、渡英2年にして飲んだことが無かった。が、出産後の入院中に、どういうわけか炭酸飲料無性に飲みたくなって、旦那にIRN BRUをリクエスト。あ、500mlです。普段炭酸飲料を飲まない私のリクエストに旦那もびっくりしながらも買ってきてもらいました。

 

これで、少しはスコットランド人に近づけるかもーなんて。いざ、実食(飲)。

 

スコットランド人には近づけないと思い知る結果に。

 

全く飲めない程ではないものの…何でこれを好き好んで??というような味。思いつく中で一番近いのは、子供頃に病院でもらった咳止めシロップ。まぁ、そういう意味では懐かしい味。

 

でも、多分もう余程のことがない限り飲むことはない。

 

 

 

香水か乾燥機か。

もう今週から師走ですね。社会にでると、どうしてこうも時間が流れるのが早いんでしょう。

 

こちらは、11月に入る前からクリスマスムードに入る。ハロウィンが終わると、そのムードは更に強くなる。それとともに色々なブランドの香水のコマーシャルが、うんざりするくらい放映される。ほんとに、まるで香水が日常生活に欠かせないものかの如く。まぁクリスマスのプレゼントとしてパートナーに送るのに、”高額すぎず低額すぎず、ある程度ロマンチックで小洒落てる”というお手頃な物ではあるのだろう。いや、香水を目の敵にしてるわけでも恨みがあるわけでもないんです。ただコマーシャルの多さにうんざりしているだけ。中には去年と同じコマーシャルだったりで、2年間同じものを何度も見させられ、うんざり度も高い。

日本人やその他のアジア系に比べて欧米人の体臭は強めとは聞いたことがあるものの、香水が手放せないほど、そんなに臭うのか。私の知る限り、香水が強くて匂う人はいても、体臭がそんなに匂う人はいない。

 

ただ、別の匂いはよくする。

それは、衣類の生乾きの匂い。あの特有のカビっぽい臭いに柔軟剤の混じったような臭いがする人が少なくない。特に、冬には日照時間も短く寒いので、我が家のように、洗濯物を外干しする変人は少なく、100%部屋干しという家庭が大半。ちゃんと乾かせばいいものの、生乾きで着ちゃう人も結構いるようで、すれ違いざまに、ツンとあの特有の匂いがする人が多い。香水や柔軟剤の匂いで若干は薄れるものの、臭いの種類が違うのか混じり合わず、ただただ何とも残念な臭い。そうなると香水じゃなくて、必要なのはしっかり衣類を乾かす乾燥機ではなかろうか。

 

そんな訳で、香水のコマーシャルの一部を乾燥機のコマーシャルに変えてもらいたいと、どうでもいいことを思ってしまうクリスマスムードいっぱいのスコットランドです。

紅茶の国

英国といえば、紅茶。

 

その昔は、自国で生産できないから、わざわざ海を渡って他国に大規模なプランテーション作って、奴隷に作らせ自国に輸送するほどだから、本当に紅茶が好きなんでしょう。

アフタヌーンティーも有名だし、綺麗なティーポットとカップで優雅に美味しい紅茶とスイーツを楽しむ紳士淑女…。

 

が、そんなイメージを持った私がこちらに来て、意外だったのが、

全部、ティーバッグタイプ。

え、なんか違う…。美味しい紅茶というと、”茶葉はルーズなやつで、好みの量ポットに入れて、適温のお湯を注いで、ポットの中で茶葉を踊らすようにしてゆっくり抽出させて、茶漉しで茶葉を受けながらカップに注ぐ…”、と勝手ながら思ってたので、紅茶の国である英国も当然そうなんだと。

なのに、カフェでもレストランでもホテルでもことごとくバッグに入ってる。勿論、家やオフィスなんかは、当然バッグ。

 

なんだろう、別に紅茶に物凄く思い入れがあったわけではないけど、ちょっとガッカリ。

 

でも、面倒くさがりで、片付けの苦手な英国人には茶葉をティーポットにそのままいれて…なんてティーバッグの手軽さを知ってしまった現在となっては無駄にしか思えんのだろうな、という結論に勝手ながら至った。

 

因みに、こちらにはロイヤルミルクティーもなければ、レモンティー、アイスティーもありません。あるのはブラック(ミルク無し)かホワイト(ミルク入り)のみです。

 

スポーツか否か。

英国と日本では人気のスポーツが結構違う。

日本だと野球は大人気なものの、こちらで野球をしている人もテレビでも見たことがなく、恐らくルールすら知られていない。フィギアスケートもシンクロナイズドスイミング、柔道なんかも同様。

 

逆に、英国では人気で日本では殆ど見ないスポーツも多い。その中の一つが、ダーツ。

個人的に、ダーツがスポーツであることが、腑に落ちない。確かに的を狙うっていうなら、弓道もどうなの?ってなるんですが…でも、ダーツはバーやパブにある呑みながらやる娯楽という感が強く、弓道は居酒屋にはないし、弓道を第一の目的に弓道場にいくし、娯楽ではない。

何より、テレビで見るかぎり、競技者の出で立ちが、何というか、こう、スポーツマンらしくない。パブにいそうなぽっちゃり体型で髭面、スキンヘッド、ハートに矢みたいなタトゥー、大きなお腹を覆うカジュアルなシャツ姿と…。しかも動かすのって、肘から先と、かなり狭い範囲。スポーツって、身体能力が必要なものなんじゃないのか。

いや、勿論、やってる人は真剣なのはわかる。勿論観客も。ただ、そういう決まりなのか、たまたま私がみたのがそうなのか、観客は丸テーブルでビールを呑みながら。どうしてもパブ感が拭えず。

スポーツチャンネルで放映している度、勝手ながらスッキリしない。

 

行きはよいよい帰りは怖い

11月ともなると、日が暮れるのが早くなりました。3時頃から西陽となり、5時には真っ暗。

 

私の職場は家から車で45分程。混雑する比較的(あくまで比較的)舗装の良い、大きな道路ではなく、マイナーな道を通勤に使っています。

その道中、8割が牧場。1割は家が数える程度しかない村。

そんな道なので、街灯がない。あっても、途中の村の中、数秒で過ぎる範囲のみ。勿論、片道一車線。そして高低差もカーブもしっかり点在。

そうなると、しっかり暗くなった5時を過ぎる家路は、なかなかスリリング。ライトをつけても、スコットランドの田舎の闇に吸い込まれているかの如く視界が狭いまま。ハイビームにするも、マイナーとはいえ、交通量はそこそこあるので、対向車が来る度、切り替えないといけない。なかなか面倒なもの。たまに礼儀のないドライバーだとハイビームのまますれ違っていくので、眩しくて逆に道が見えにくい。

そんな道路の制限速度は、60mph(約90キロ)。なかなかスリリング。

その速度と闇夜を恐れて制限速度の半分程度の速度で走るドライバーさん。もしくは闇夜の先を見たいのか20キロ、30キロオーバーで走るドライバーさんに、ほぼ毎日遭遇してしまい、イライラもしくはヒヤヒヤ倍増。

まぁ牧場の中を走ってるので仕方ないとはいえ、安全走行のために、カーブとか先が見えにくい場所には、ぜひライトを設置してほしいと心底願う毎日です。

 

ちなみに、もう一方の大きな道路も負けず劣らず暗いです。これから日の出もどんどん遅くなるので、朝も暗いうちに運転することのなるので、今から憂鬱。

 

触れてはいけない。

この数日、英国のマスコミはお金持ちの脱税スキャンダルで一時もちきりでした。

人気俳優やアスリート、有名な投資家や一流企業が、国外にその莫大な資産の一部(一部でも莫大な額)を隠し持ってたという。

 

医療や教育、年金にさく予算が足りない、だったらEUに払ってるお金を、EUから離脱して、そっちに回そうとか、税金をしっかり払ってても色々な補助が受けられない移民のせいだ、とか言ってるのにね。

え、身内のその方々の脱税額がちゃんと納められてたら、そんなに苦しいの??他人を責める前に自分達の襟を正してもらわないとね、と思う次第です。

 

そんななか、疑惑を向けられている中に、Queenやチャールズ王子が入ってるんですね。

でもね、他の著名人がメディアで叩かれている割に、Queenについては、何というか触れないようにしてるというか、言及しても極々さらっとしてる。でもその脱税目的とされる投資額、相当ですよ。しかも、彼らはこの国のトップでしょ??なのに脱税しても、何というか臭いものには蓋的な対応。彼らよりF1トップのドライバーやミュージシャンが叩かれているのは、私からみると何だか納得いかない。一番罪が重いと思うんですけどね。

数日前に旦那に何故Queenはもっと批判されないのか、と聞くと、眉を潜めて何とも言い難い顔をした。なんか聞いちゃいけないこと聞いたかのような。王室に全く興味のない彼ですら、この表情。となると、世間の人達はもっと激しく避けるんだろうと思われる。

 

そして他の政治スキャンダルや事件が起こっていて、脱税報道もやや下火になっているので、このまま少なくとも王室は、ちょっと火傷したくらいの事で済むんだろうな、と釈然としない私。