せっかち関西人ののんびりスコットランド移住生活。

どういう訳かスコットランド人と結婚することになり、30数年の日本生活を捨てて、2015年秋からスコットランドのエディンバラに移住した関西人のどうってことない日常と育児日記(予定)。

熱望

雪に埋もれて油断していたら、前回更新から一週間以上経過してしまっている。

 

さて、やっと大雪をもたらした寒波もさり、通常の生活に戻り始めた頃、定期的にやってくるホームシック。

 

いや、正確に言うと、

日本の美容院シック。

 

もちろん、スコットランドにも美容院はたくさんある。うちの近所にも数分圏内に4,5軒ある。

でも、渡英して2年半、美容院に行ったのは2回だけ。ちなみに私は人生の殆どをベリーショートで過ごしている。日本でなら、1ヶ月半に一回は美容院に行っていた。でもこちらではこれまでに2回。そう、その2回以外自分で切っている。こちらに来るまで、自分で切った経験は無し。

 

そんな私が何故、自分で切っているのか??

 

答えは、至ってシンプル。

 

日本人の髪をまともに切れる美容院がない。

 

これに尽きる。

西洋人とアジア人の髪質が違うのは分かる。流行りも違うのも分かる。日本の美容院が丁寧でサービスがいいのも分かる。

 

それを考慮しても、こちらの美容院のレベルは低い。

まず、美容師は資格がいらない。なので、基本的な技術がなくても誰でもなれる。美容院働き、先人から学ぶ、ということらしいけど、そもそもその先人も技術をちゃんと学んだ人はいないのだから、レベルは上がることはない。

カスタマーサービスもちゃんと学ぶ事もない。もともとは人懐っこい国民ではあるけどただそれだけな上、レベルは上がらないかわりに、美容師だというプライドだけは高くなるのか、何だったらちょっとツンとしてたりする。

シャンプーをすれば、服は濡らさない、という考えはないのか、首の後ろはびしょびしょ。マッサージもまか適当だから、結構ゴシゴシ。顔にも水が。。。

肝心の髪を切るときも、なんとういか…私は植木になったのかと思える。美容院という場所に行きだして、25年近くになるが、初めて見る切り方、いや斬り方を見せてくれたりする。

そして仕上げも雑。左右をちゃんと整えるということはない。え、アシメトリーな髪型にしてって言ったかな、と下手したら自分を疑ってしまう。結局家で自分で整えることになる。

 

こんな散々なのに、値段は日本以上。

誓っていいますが、日本で千円の理髪店に行ってたわけでも、こちらで酷い美容院に行ったわけでもない。予約前にしっかりネットでレビューを確認し、店の雰囲気も確認し、それなりにお客さんの入っている店を選んだ。一軒は、ちゃんと旦那もいって、結構良かったよ、と勧められた店。

でも仕上がりはサザエさんの早川さん。

 

確かに日本でも私の髪質は、量は多いし、クセは強いし難しいと言われる。でもそこをちゃんとうまく切ってくれるのが美容師たるもの。…のはずが、こちらでは、不安で仕方ない、というかその不安を上回る結末になる。

 

日本人の美容師はいないのか?と思われるかもしれない。

いる。確かにこちらにもいらっしゃる。ロンドンに。

エディンバラからロンドンまで、髪を切りに行くか、というのは大阪から東京まで、時間的にいえば、福岡から大阪に髪切りにいくようなもの。年一回二回なら何とかなるかもしれないけど、1ヶ月半に1回行くようなセレブ妻でもない。

そんな中、何とかスコットランドにも一軒だけ、日本人の美容師さんがやってる店を見つけた。でもそれはグラスゴー。大阪ー東京から大阪郊外ー京都郊外くらいまで縮まった。が、やはりグラスゴーまでいくとなると最短でも半日以上はかかるし、交通費を考えると凡人の私にはなかなか決心がつかず、今や赤子二人連れという更にハードルが上がってしまい、叶わぬ夢になってしまった。

 

息子たちを連れて、お金を払って、不完全版早川さんになるなら、自分で切って森三中の新メンバー?な感じになる方がいい。自分で切る分、誰かを恨むこともなく、諦めもつく。

 

というわけで、今まで自分で切ってきた。

そして数日前、1ヶ月半をかなり超過し、3ヶ月近く切らずにいたら、流石に普段あまり何も言わない旦那が2日に1回の頻度で、髪を切ればというので、息子たちの昼寝中に、急いでバスタブでチョキチョキ…チョキチョキ…チョ…キ。

あ…

あ…

 

切り過ぎた。

 

 

でも、自分でやったから仕方ない。

 

というわけで、森三中の新メンバー入りできそうな髪型になった。

 

あぁ恋しい、日本の美容院。