英国医療のメリットとデメリット
英国、スコットランドにきて驚いた事は色々ある中で、大きく日本と違うなーというものの一つは医療。
揺り籠から墓場までっていうスローガンがあるほどだから、そんな不安はなかったものの、最初驚いたのは、そんな気軽に病院行けないし、忍耐が必要。
“あー調子悪いから、午後休んで近くの病院でもいこか。”
”初診なんですが、今日診てもらえますか?”
なんて事は、よっぽどの重病でないとない。
こちらでは、まずはGPというかかりつけ医とその診療所に登録が必須。体調悪いからと、診療所に行っても登録してないと
“ほな、この登録用紙の記入して。登録は三日間くらいかかるから、その後で予約とってなー。”
って当然のごとく(というかこっちだと当然)言われる。
しかも登録しても、今日明日で予約がとれることはまずない。たいてい、1週間以上後。いや、その頃には、体調回復してるか、相当悪化してるから。。。
我が家は最近引っ越し、新住所は前の診療所の管轄外になってしまったので、新たに登録が必要。妊娠中ということもあって、引っ越ししてすぐに診療所に登録しに行くと、
”この診療所、いっぱいいっぱいやから、すぐに登録できるわけちゃうんよー。まずはPS(Patience service、だったはず?)に電話して”と。
言われた通り、PSに電話すると
”じゃあ所定の用紙送るから、それに記入して返送して。そしたら、こっちでどこの診療所に登録できるか指定するから”と。
それから1週間というこちらでは奇跡的な早さで(!?)幸い、家から数分の診療所で登録していいよ、という証明書を受取った。正直一ヶ月くらいかかるかと思っていたので、スムーズさにびっくり。それをもって診療所の受付に行き、登録用紙を受取り、やっと登録完了。GPの数が住民数に対して足りてないと、こういうややこしい事になるらしい。
もう一つ大きく違う点。
それは救急や大病じゃない限り、あらゆる診療はGPがする。日本みたいに、内科、外科、耳鼻科という区別がない。何か気になれば、とにかくGPに診てもらう。GPの診療の域を超えるような病だと、総合病院の医師を紹介してもらう(らしい)。紹介がないとまず大きな病院ではみてもらえない。
全部の科をカバーするのでGPは忙しく、大体1回の診療は10分程度。長々と症状を話す暇はないので、ネイティブでもない私なんかは診察前に症状をどう説明するか考えていかないといけない。でもその分、待ち時間は短い気がする。
あともう一つ違うこと。
これはメリット。それは診察費がタダ。処方薬もタダ。これは、かなり嬉しい。最初は診察受けて、そのまま受付を素通りして出ていくこと、薬局で処方薬を受け取ってお金を払わず出ていくことに違和感はあったものの、それが当たり前。その分、税金も払ってるけど、日本みたいに診察代と薬代で一回あたり数千円払うことを考えると、これは有り難い制度(とはいえ、移民の私はVISA取得時に相当額を医療費として強制的に払わされてるんやけど)。
予算不足、人手不足と色々問題もあるものの、総合的にはほぼ満足できる医療制度。