せっかち関西人ののんびりスコットランド移住生活。

どういう訳かスコットランド人と結婚することになり、30数年の日本生活を捨てて、2015年秋からスコットランドのエディンバラに移住した関西人のどうってことない日常と育児日記(予定)。

国民的ヒーロー

ヒーローは何かと聞かれて、何と答えるでしょう?

 

どうして英国紳士たちは、こんなに007が好きなんでしょう。

スーパーマンでもバットマンでもウリバリンでもスパイダーマンでもなく、彼らのヒーローは特別なボディスーツで守られてるわけでもなく、空を飛べるわけでも、特別な能力があるわけでもない、女好きの国家公務員。

 

そして彼は実はスコットランド人。

故にスコットランド人にとっては、さらに英雄度があがる。正直、旦那と付き合うまで007って言われても、”えーっと、、、スパイやっけ?ショーン コネリー??”って感じで、どこの国とかも知らなかった。

が、旦那がスコットランド人である以上、知らないとは避けては通れない。

去年の夏には、旅行の途中で何故か特になんにもない田舎の山間部まで。なぜって、そこはSkyfallでジェームス・ボンドの生家があったという設定の場所。が、勿論映画に出て来る門も家もない、ただただ荒涼とした天気の悪い田舎。

そんな所までドライブされられるほど旦那は007を愛してやまない。

そんな今夜は、テレビで放映されているCasino Royale鑑賞。何度目や。。。まぁDaniel Craigが格好いいからいいけど。

 

 

 

 

あって当然なものが無い。

日本では当然あるものが、スコットランドにない。その中の幾つかを今回はご紹介。

 

1. コンビニ

日本だと溢れるほどあるコンビニ。都市だとほんまに数十歩歩けば別のコンビニがあるほど。そして当然24時間年中無休。

一応、こちらにもコンビニと言われる店はある。が、普通に閉まる。5時頃には閉まるし、週末は閉まるところが殆ど。そして日本のような明るい店内ではなく、まるで昔の駄菓子屋みたいな、薄暗さと雑然さを併せ持つ店が少なくない。そして何故か大体、ミドルアジア系の人が家族経営してる。

会社帰りや飲み会帰りの夜遅くに無駄買いしたり無駄食いする事はない、というか不可能やから健康的っていえば健康的。やんちゃな中学生がたむろすることもない。

でも、時々各社のスイーツが恋しくなる。

 

2. トイレットペーパーホルダー

これは全ての場所ではないんやけど。

日本だと、デパート、レストラン、公衆トイレ、どんなトイレだろうがトイレットペーパーホルダーがなくて、トイレットペーパーがタンクの上にちょこんと置かれてるだけ、なんてことは、ホルダーがぶっ壊れてない限りない。が、こちらでは珍しくない。なんだったら床に直おき(汗)。

しかもそれが家庭のトイレでも。因みに我が家にも無い。前の家もなくて、しょうがないのでIKEAで安いホルダー買って、自分で取り付けた。今のアパートは壁の素材上、壁に穴あけるしかなく、二の足踏んでる。今は、便器の前の壁にあるヒーターに引っ掛けてる状態。。。そして今の会社のトイレもある所と無い所がある。。。

 

3.  傘立て

え、英国って雨が多いのに!?って思われるかもしれない。確かに雨は多い。ただ、こっちでは雨が降っても傘をささない人が大半。というか傘を持ってなかったり、持ってても折り畳みの小さい傘だったりする。日本だとパラついただけでもすぐに傘をさすけど、ちょっとやそっとの雨は気にしない。その代わり、多くの人が耐水性のアウトドアジャケットを着ている。雨もフードがあればそれで十分。

その結果、傘立ての需要が低いのでおいてない。傘はビショビショでも店内に持って入る。以前、日本食レストランで働いてた時も、傘立てはなく、雨の日は床がビショビショで何度も滑りそうになった。加えて日本みたいに、誰も持っていかない、という前提がないからでもある気がする。

 

まだまだ色々、ある物無い物はあるものの、今回はこのへんで。

花見

最近、日本に関する番組が多い気がする。主に、文化や美術関連の話が多い中、必ずと言っていいほど紹介される日本文化、それは、

花見。

もういい加減季節外れな気は否めないが、こちらの人にすれば、上野公園や京都の円山公園のように群生する桜は珍しいらしい。

そしてさらに珍しいのは、その花を愛でながら、一斉に大量の人間が宴会(いい感じでいえばパーティ、ピクニック)をしてるのが物珍しいそうな。そして桜の開花予想も面白いらしい。そういえば、こっちで似たような予報はみたことないな。

確かに、こちらでも天気の良い日に公園やビーチでピクニックしてる人は珍しくないものの、花を見るというより、短い陽気を楽しむため。しかも、公共の屋外で飲酒できる所はごく限られていて、お弁当という洒落た文化もないので、せいぜいサンドイッチを頬張るか簡易のBBQをする程度。

ちなみに、桜は日本のものと思われがちだが、こちらにも沢山ある。染井吉野ではなくて、色の濃い八重桜が主流で花の時期も数週間は続くので、花を愛でられる期間は長いし、花見でだだ混みすることはない(というか単に人口が少ないせいかも?)ので、これはこれでいい気がする。

 

英国医療のメリットとデメリット

英国、スコットランドにきて驚いた事は色々ある中で、大きく日本と違うなーというものの一つは医療。

揺り籠から墓場までっていうスローガンがあるほどだから、そんな不安はなかったものの、最初驚いたのは、そんな気軽に病院行けないし、忍耐が必要。

 

“あー調子悪いから、午後休んで近くの病院でもいこか。”

”初診なんですが、今日診てもらえますか?”

なんて事は、よっぽどの重病でないとない。

こちらでは、まずはGPというかかりつけ医とその診療所に登録が必須。体調悪いからと、診療所に行っても登録してないと

“ほな、この登録用紙の記入して。登録は三日間くらいかかるから、その後で予約とってなー。”

って当然のごとく(というかこっちだと当然)言われる。

しかも登録しても、今日明日で予約がとれることはまずない。たいてい、1週間以上後。いや、その頃には、体調回復してるか、相当悪化してるから。。。

 

我が家は最近引っ越し、新住所は前の診療所の管轄外になってしまったので、新たに登録が必要。妊娠中ということもあって、引っ越ししてすぐに診療所に登録しに行くと、

”この診療所、いっぱいいっぱいやから、すぐに登録できるわけちゃうんよー。まずはPS(Patience service、だったはず?)に電話して”と。

言われた通り、PSに電話すると

”じゃあ所定の用紙送るから、それに記入して返送して。そしたら、こっちでどこの診療所に登録できるか指定するから”と。

それから1週間というこちらでは奇跡的な早さで(!?)幸い、家から数分の診療所で登録していいよ、という証明書を受取った。正直一ヶ月くらいかかるかと思っていたので、スムーズさにびっくり。それをもって診療所の受付に行き、登録用紙を受取り、やっと登録完了。GPの数が住民数に対して足りてないと、こういうややこしい事になるらしい。

 

もう一つ大きく違う点。

それは救急や大病じゃない限り、あらゆる診療はGPがする。日本みたいに、内科、外科、耳鼻科という区別がない。何か気になれば、とにかくGPに診てもらう。GPの診療の域を超えるような病だと、総合病院の医師を紹介してもらう(らしい)。紹介がないとまず大きな病院ではみてもらえない。

全部の科をカバーするのでGPは忙しく、大体1回の診療は10分程度。長々と症状を話す暇はないので、ネイティブでもない私なんかは診察前に症状をどう説明するか考えていかないといけない。でもその分、待ち時間は短い気がする。

 

あともう一つ違うこと。

これはメリット。それは診察費がタダ。処方薬もタダ。これは、かなり嬉しい。最初は診察受けて、そのまま受付を素通りして出ていくこと、薬局で処方薬を受け取ってお金を払わず出ていくことに違和感はあったものの、それが当たり前。その分、税金も払ってるけど、日本みたいに診察代と薬代で一回あたり数千円払うことを考えると、これは有り難い制度(とはいえ、移民の私はVISA取得時に相当額を医療費として強制的に払わされてるんやけど)。

 

予算不足、人手不足と色々問題もあるものの、総合的にはほぼ満足できる医療制度。

 

スコットランド対イングランド

大半のスコッティッシュにもれず旦那はフットボール好き。

 

そして今宵はスコットランドのワールドカップ出場選考試合。

そして対戦相手は、イングランド

イングランド、それはスコットランド人にとっては永遠のライバル。(イングランド的にどうなのかは置いといて)

根っからのスコティッシュの旦那も例にもれず対イングランドとなると目の色が変わる。

今日も試合開始直前まで昼寝をし、試合が始まると同時にビールとCrisp(ポテトチップス)を手に万全の体勢。

私はというと、夕飯の準備プラス感情的になる旦那に付き合うのをさける(前回は、負け試合の最中に関係ない話をしたらシャウトされたので…)ためキッチンに避難し、平穏な土曜日を過ごすことに。

暫くしてリビングルームに戻ると、案の定一点差でイングランドをかたちに。

 

が、その後、なんと90分前にスコットランドが立て続けに2ゴール!!!

 

それまで普段使わないような言葉でブツブツ言っていた旦那は

”Yeeeeeeees!!!!!"

と大絶叫し、ソファから跳び上がり、何故かテレビの画面をスマホでパシャリ。

ちなみにご近所からも同様のシャウト。

 

これで数十年ぶりにイングランド勝利かとスコットランド中が確信しかけた。

 

現実は厳しい。ロスタイムにイングランドキャプテンのハリー·ケーンに1ゴール決められ、2対2にされ、まさかの引き分け。

まぁ負けなかっただけいいんちゃうのー、と思って横を見ると、ついさっきまで勝利を信じ狂喜していた旦那は、今日から夏休みと思ってたのが実は来週からと言われた小学生のように、意気消沈…。

えーーーっと、大丈夫かな?まぁ前回は負けたけど、今回は引き分けやし、ご飯食べようか、というもテレビから離れず。

だから、ご飯できたよ。ってもう一回言うと、”わかってるよ!!!”とかなりご機嫌斜め気味の返答を頂く。

 

次回からは、試合開始から終了後しばらくは外出しようっと。

 

 

 

選挙への関心

英国では、昨日総選挙が実施された。

日本と同じく若い世代の政治離れが嘆かれてる英国。ただ、若い世代でないけど政治関心の薄い日本人の私からすれば、老若男女問わず相当関心が高くて、こっちは恥ずかしいくらい。

今回は、当初Brexitが今後どうなるか、という主な論点に加えて、立て続けに起こったテロで国民の安全をどう確保するのか、という点も加わって関心が高くなるのは必然的なのかも。でもそれを差し引いても、関心が高い。日本みたいにちょろっと選挙関連のニュース流れたり、某テレビ局のように、朝のいっそがしい時間に”ナニナニ党の候補の公約宣言”みたいな、明らかに原稿読んでるなっていうのとは大違い。選挙に関わらずニュース番組での政治関連の話題の割合が高い。

スコットランドだと、ロンドンのウェストミンスター(日本でいう国会?)の話プラス、スコットランドの主な党首が今日こんな事を言ったやら、どこで何をしたというのはほぼ毎日のように目にする。しかも原稿棒読みじゃなくてちゃんと自分の言葉で話している(少なくともそう見える)から、何となく聞いてしまう。

驚いたのは、日本なら人気のバラエティ番組を放映するようなゴールデンタイムに、ライブで党首討論を放映。一般人も参加してて、各問題について質問がどんどん投げられる。その場で、ちゃんと答えないと格好悪くて、「あんたの党、ほんまに大丈夫かいな」みたいな事になるから、まあ党首は本気。その他にも主要な局で選挙番組を放送してる。

そんな毎日なんで、自然と政治にふれる機会が長い。そうなると普通に日常の会話のなかで、どの党がどうだ、あそこはマニュフェストのここがダメだ、あの点はいい、という話が出てくる。そこで、えーあんまり政治って分からないってなうと、結構恥ずかしい。なんで選挙権ないのに、自然と日本にいた時より、政治のニュースをちゃんと見てる。

 

ちなみに、こっちでは選挙カーなんてものは存在せず、朝っぱらから甲高い声で無意味に名前を連呼して、貴重な週末に安眠を妨害することはないので、めっちゃありがたい。

 

 

 

今更ながら

FBやTwitterがあるんだけど、やっぱり長文は投稿しにくいし、移住生活諸々を事細かに投稿するわけにもいかないので、ブログをはじめることに。

あ、拙い日本語が、こちらに来て拍車がかかっているので、変な日本語でもご容赦ください。

 

さて簡単ながら、自己紹介を。

海外旅行にも行ったことがない、という今時珍しい鎖国状態の家庭に生まれ、自身も社会人になって初めて国外に足をのばしたという国際的とは程遠い私。それが、どういう訳か(理由は後日、機会があれば)、珍しいスコットランドから来たという男性と知り合い、紆余曲折を経て結婚した。結婚するにあたり、どうせ移住するなら早めがいいだろうと、2015年に旦那の故郷スコットランドの首都Edinburghに越してきた。

日本では、某朝ドラのおかげで若干認知はされたものの、未だ「スコットランド?どこ?イギリス?えーっと男の人がスカート履いてる所だっけ?」程度。そんな辺境の地で経験した(する)事や驚いた事、面白い事、呆れた事を紹介していく予定。このブログを通して、何やかんやあるものの、素敵な国スコットランドを少しでも知って貰ったり、これから移住するという人の助けになれれば、幸いです。